食の多様化が進むなかで、新しい食のトレンドに注目が集まっています。それは虫を食べる昆虫食です。環境に与える影響が少くなく、エコロジカルな点で大きな注目を集めているのです。しかし気になるのは、誰もが虫を食べられるかどうかです。
というのも、ビーガンでは様々なものを食べることができません。そして虫についても、実は食べることができないのです。こちらの記事では、そんな昆虫食について、そしてビーガンがなぜ虫を食べることができないのか、簡単に説明したいと思います。
ビーガンとは?
そもそもビーガンとは一体なんでしょうか。それは動物性の食べ物を食べないベジタリアンの一つです。ビーガンでは動物を搾取しないという考えを持ち、それを暮らしの中で実践しています。
例えば、肉や魚だけでなく、卵や乳製品を食べることはありません。なぜなら動物を搾取することになると考えるからです。また一般生活においても動物の搾取を避けるために、毛皮や革製品、そして動物性の原材料を使う化粧品を使うことはないのです。
ヴィーガンの定義や歴史は、ヴィーガン協会の公式ページで確認することができます。
昆虫食とは
多くの注目を集めている昆虫食とはなんでしょうか。それは虫を食用にして食べることです。歴史的に虫は食べられていますが、最近注目を集めたことには理由があります。
まず昆虫の栄養価の高さを挙げることができます。次に牛や豚などの畜産と比較すると、温室効果ガスの発生が低く、環境に与える負荷が少ないことも挙げられるでしょう。そして虫の飼育が簡単であることも重要な理由なのです。このように昆虫食には多くのメリットがあるため、未来を見据えた新しい食料資源として大きな注目を集めているのです。
ビーガンと昆虫食
ビーガンと昆虫食には共通があります。それは環境負荷の軽減です。食用のために動物を飼育すると、多くの温室効果ガスを発生することになります。そのためビーガンを選択する人が増えると、不必要な畜産が減り温室効果ガスも減ると言われているのです。
同じく環境負荷を減らす昆虫食はビーガンでも受け入れられると思う人もいるでしょう。ですがビーガンの中心にある考えは、動物を搾取しないことなのです。虫類も動物の一つであり、それを食べることは搾取に繋がってしまうのです。そのためビーガンでは虫を食べないのです。
ビーガンと虫の関係、ハチミツ
こうしたビーガンと虫の関係を説明するものとして、ハチミツを取り上げることができるでしょう。ビーガンでは動物の搾取として、ハチミツを食べることはありません。
そもそもハチミツはミツバチが自分たちのために作り出したものであり、人間のために作っているのではないのです。そのためハチミツの採集は、ミツバチにとっては自分たちの食料を略奪されること意味しています。そのためハチミツを食べることは搾取とみなされているのです。
ビーガンとハチミツについては、こちらの記事で紹介しています。
ビーガンと虫の関係、コチニール色素
ビーガンと虫との関係で取り上げられるもので、コチニール色素もあります。これは清涼飲料水、菓子、練り物などに一般的に使われる着色料です。この原料となるのは南米原産の虫、コチニールカイガラムシです。
これらの体からコチニール色素が抽出されて、着色料として多くの商品に使われるのです。こちらも虫を食べることになるため、ビーガンでは食べることができないのです。
こちらの記事でビーガンの食べられないものについて紹介しています。
ビーガンでは、動物の搾取と考えて虫を食べることはない
ビーガンと昆虫食は環境負荷の軽減という共通点があります。しかし昆虫食は、ビーガンの考えにある動物の搾取を避けることにはなりません。むしろ動物、つまり虫類の搾取となってしまうのです。
いずれにせよ、ビーガンが虫を食べないことは決して多くの人に知られているわけではありません。そのためビーガンの考えを理解して、ビーガンでは虫を食べることはないと理解することはとても重要だと思います。
肉 | 魚 | 卵 | 乳製品 | 蜂蜜 | 虫 | |
ビーガン | x | x | x | x | x | x |
ビーガンについては、こちらの記事で紹介しています。